vintagewinesのブログ

歳を重ねたワインが大好きです(^^)

グランメルロー・ジェームス・アーヴァイン2004年

市場価格20万円を超えるシャトーペトリュスを目指したワインが豪州にある。。。

オーストラリア 南オーストラリア州
●グランメルロー・ジェームス・アーヴァイン2004年

創立者のジム・アーヴァイン氏は、1970年代に出会った
シャトー・ペトリュスに感動を覚え、オーストラリアで
素晴らしいメルローを造ることを決意。

その念願が叶ったのは1980年。豪州で最もワイン生産が盛んな、
サウス・オーストラリアに畑を所有し、ワイナリーを設立しました。

彼が力を注いだ葡萄品種はペトリュスと同じメルロー

当時のメルローブレンド用に使われがちでしたが、
あえて単独で使ったことが成功に繋がり、
今ではオーストラリアにおけるメルロのトップ生産者となりました。
(多くが豪州国内で消費されており、日本には僅かな量しか入荷しません)

ワイン評論家ジェームス・ハリデーは、
ボルドー5大シャトー並みの95点という高得点を与え賞賛。

スイスで開催されたメルロー種の大会では、
目標としていたペトリュスを超える点数を獲得しました。

このワインを試飲会会場で味わった時の感動は鮮明に憶えています。
2016年3月のテースティング(この時点で生まれて12年経過)でした。

まず通常のメルローとは思えない黒を帯びたルビー色。
エッジには僅かにガーネットを帯び初めています。

濃い煉瓦色.ブラックチェリー、プラム、
モカ、シガーなどのアロマが次々に現れます。

フランス・アリエ産のオークで熟成されながらも
メルロー種の良さが充分に活かされており、シルキーなタンニン、
ヴェルヴェットに包まれ、究極のバランスを保ちながら
躍動する芯の強さがあります。

濃厚な風味と奥行きの深さ、そしてタンニンの力強さからは、
長期熟成に耐えられる充分なポテンシャルを呈しています。

12年経過していながら、凛とした果実味を保っている事に驚きました。

試飲会場には500本近くのワインがありましたが、
間違いなくその日の最優秀作品賞でした。しばらく離れられなかったほど。。。

世界的に名を知られるIWCのジェレミー・オリヴァー氏は
1986年産のグランメルローを2012年にテースティングし、95点を付与しました。
26年でエレガントに変貌を遂げていたのでしょうね。(羨ましい。。。)

シャトーペトリュスを目指し、メルローに情熱を注いだ
"ジム・アーヴァイン"の人生そのものといえる集大成。
目標を追いかけた「努力の結晶」と言える素晴らしいワインです。

オーストラリア・メルローの最高峰といわれますが、
ボルドーのグランヴァンやナパヴァレーのカルトワインと
比較しても、世界トップクラスの品質かもしれません。

2004年産は、かなり入手困難です。
ここぞ!という時のおもてなしワインにもどうぞ。

赤ワイン フルボディ 品種:メルロー100% アルコール度数:14.5%

South Australia Barossa Eden Valley 
James Irvine Grand Merlot Vintage 2004