vintagewinesのブログ

歳を重ねたワインが大好きです(^^)

Torbreck トルブレック ウッドカッターズ2005・スツルイ2004・ランリグ 2001

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どこまでも続く緑の葡萄畑…
ワインに魅せられた男たちは次第に「造り」へと足を踏み込む…
豪州ワイン・ルネッサンスの代表格を紹介します。

オーストラリア バロッサ・ヴァレー ~トルブレック~
Australia Barossa Valley ~Torbreck~ David Powell

生産者のデヴィド・パウエルは南オーストラリア、アデレード生まれ。
公認会計士であった父の影響でアデレード大学では経済学を専攻します。

しかし卒業後は南豪のワイナリーで学び、欧米の有名ワイン産地で見識を深め、
ローヌ・ワインの美味しさに夢中になりました。
ついに1994年、故郷にてバロッサの畑を譲り受け「Torbreck」の名で創業します。
スコットランドにて「きこり」をしていた時代に奥様と出合った思い出の森)

翌年はまだ小さな葡萄畑で栽培し、小屋でワインを発酵させていましたが研鑽を積み、
資金など様々な困難を乗り越え、良好な果実を確保する努力を怠らず、
困難と言われる年も高品質ワインを毎年送り出します。

どこまでの高みに登り詰めるのか…決定付けるのは純粋な精神性なのでしょう。
本家、フランスのローヌから表彰までされるまでに成長しました。

栽培は赤だけでなくヴィオニエ・マルサンヌ・ルーサンヌ(Viognier、Marsanne、Roussanne)と
ローヌ品種の白にも取組んでいます。

世界のワイン産業を俯瞰的に見ると、規模が巨大or極小…二極化しており、
大企業の買収に遭わないように祈るばかりですね。
(豪州の80年代は経済合理主義の波にのまれ、多くが多国籍企業に売却されました)

http://www.torbreck.com

●ウッドカッターズ・シラーズ Woodgutters Shiraz
ワイン名は、デヴィッドがスコットランドで木こり(Woodcutter)をしていた事に由来。
抜栓直後はアルコール感が強く、立てて10度前後で3日経過すると
クローヴ、ペッパー、ラズベリー、チェリーのアロマが爆発します。
完熟葡萄から造られた濃厚でジューシーな親しみやすいワイン。

ウッドカッターズは2006年、2007年、2008年がございます。(2009年12月現在)
熱烈なトルブレック・ファンの方は比較試飲をどうぞ。なお、2005年は完売いたしました。

詳細は↓
http://www.yoshidawines.com/product/87



●ザ・ステディング 2002 The Steading 2002
長期熟成するとどうなるのでしょうか。
いつかワイン試飲会で試そうと思ってます。

●ザ・スツルイ 2005 The Struie 2005
2004年が専門誌「ワイン・スペクテイター2006年 年間トップ100」1万本以上から38位!
樹齢80年バロッサと樹齢40年エデンの葡萄から造られ、
双方の畑から収穫された完熟葡萄を樽で18ヶ月熟成。
ペッパー、完熟フルーツ、チョコの風合いを持つ複雑で滑らかなワイン。
この凄さを2~3日で知ることは出来ません。じっくりと付き合ってください。
フルボディ 品種:シラーズ パーカー94点 飲み頃:2010年以降


●ディシェンダント 2004   Descendant 2004
ラン・リグに使用したヴィオニエの絞り粕を、シラーズと一緒に醸造
コ・ピグメンテーションという作用を生み、後でブレンドした場合とは異なる成分を作りだします。
(混醸したほうが色が濃く官能的な味になるそうです)
凝縮したカシス・リキュール、甘いトリュフ、アカシアの花が広がる。
人柄が乗り移ったのか、神がかり的な純粋さがあり美しく官能的…驚愕のシラーズ。
TOPキュヴェのラン・リグと価格ほどの差異は感じません。経年変化でさらに大化けするでしょう。
フルボディ 品種:92%シラーズ、8%ヴィオニエ パーカー98点 生産量1000ケース


●ザ・ファクター2001&2002  The Factor 2001&2002
ワイン会で頂きましたが通常の濃厚さではありません。まだポテンシャルを計り切れないので
詳細コメントは割愛させていただきます。
ダーレンベルクのデッド・アーム・シラーズにも似た感覚でした。
フルボディ 品種:シラーズ 2001:パーカー98点 2002:パーカー99点
限定1本ずつ 

●ラン・リグ 2001  Runrig
シラーズとヴィオニエを別々に仕込み、後ほどブレンドしますが、
3年前は誰も寄せ付けない堅固な城でした…現在判断するべきワインではないでしょう。

~参考までにパーカー氏のコメント~
ブラックベリー、カシス、皮、コーヒーの香り、甘いマーマレードを想わせる
ヴィオニエがかすかに香る。新世界で造られたワインの中でも最高のもの。
5~6年セラーで熟成後、今後20~30年後に飲み頃を迎える。
フルボディ 品種:シラーズ95%+ヴィオニエ5% 2001:パーカー97点+ 生産量800ケース
限定1本 ¥29800

上級品の紹介は↓
http://www.yoshidawines.com/product/88

その他オーストラリアワイン一覧
http://www.yoshidawines.com/product-list/14

~あとがき~
オーストラリアの有名ワインといえばペンフォールド「グランジ」。
1本2~3万クラスの超高級ワインですがパーカー・ポイント
99年=92点 00年=93点 01年=93~95

ワインの凄さはポイントで語るものではありませんが、
豪州ワインの父に敬意を表しつつも…トルブレックに軍配を上げたい。

~追記~
リオハ・ナパなどでワイン造りを勉強した後、トルブレックで
2005年まで醸造に携わったダン・スタンディッシュが独立し、
下記の2種が、いきなりパーカー99点を連発…伝説は始まったばかり。

●スタンディッシュ シラーズ 2003 Standish Shiraz
32ヶ月フレンチオーク樽熟成 シラーズ100%  樹齢92年 パーカー99点
赤 750ml 生産量350ケース

●スタンディッシュ シラーズ・ヴィオニエ「ザ・レリック」2004
Standish Shiraz&Viognier The Relic 2004

エキゾチックで華やかで、さらに深みもあるこのワインは「コート・ロティ」ブレンド
フレンチオーク樽20ヶ月熟成。15年以上は楽しめる。(パーカーコメント引用)
シラーズ93% ヴィオニエ7% 樹齢92年 パーカー99点
赤 750ml 生産量250ケース



オーストラリア 南オーストラリア州  Australia South Australia 

良質なワインを生む風土にて同国産の60%がここで造られます。
地中海性気候の下、量産ワインからブティックワイナリーまでが質を高めあい、
産地としてはバロッサヴァレーやマクラーレンヴェイルが有名。
豊かな自然、温暖な気候に恵まれ食材も豊富。

ロブスターやオイスターをはじめとするシーフードや、モモやイチゴなどの果物、
豊潤な香りのオリーブオイルなどが特産品。

温暖な気候ゆえ、オープンエアで食事を楽しむレストランが多く
地元だけでなく世界各国の料理を味わえるのも魅力。
あまり知られていませんが、美食のパラダイスでもあります。

南オーストラリア州 政府観光局
http://www.adelaide.jp/

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南オーストラリア州 (SA州)のワイン産地
Adelaide Hills アデレードヒルズ   Adelaide Plains アデレード・プレインズ

Barossa Valley バロッサ・ヴァレー  Clare Valley クレア・ヴァレー
Coonawarra クナワラ          Currency Creek カレンシー・クリーク
Eden Valley イーデン・ヴァレー    Kangaroo Island カンガルー島
Wrattonbully ラットンブリー      McLaren Vale マクラーレン・ヴェイル
Mount Benson マウント・ベンソン   Padthaway パッドサウェイ
Riverland リヴァーランド        Southern Fleurieu サザン・フルーイオ
Langhorne Creek ラングホーン・クリーク   Robe ローブ
Southern Flinders Ranges サザン・フリンダース・レージンスス
http://www.wineaustralia.com/JAPAN/Default.aspx?tabid=2228