vintagewinesのブログ

歳を重ねたワインが大好きです(^^)

カレラ,セレック2003,2009,リード2006,ライアン2006、ミルズ2010、

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カリフォルニアのロマネコンティと派手な宣伝文句が踊るカレラ。
2007年10月16日、ジョシュ・ジェンセン(ジャンセン?)氏に会う事が叶いました。

人里を離れたマウント・ハーランの麓は絶世の感を受けます。
遠方にカリフォルニア独特の緑なき山々を眺望しながら辿り着くと。
かつての砕石工場だったワイナリーが突然、姿を現します。背後は崖…
テースティング・カウンターで全種の試飲後、ワインを説明して頂きました。

有名になっても慢心は皆無。優しく紳士的な人柄にホッとします。
ジム・クレンデネン(オーボンクリマ)とも親しいなど様々な話を伺いました。

蔵にはTシャツもあり「Calera Rocks!」(二つの意味分ります?)と書かれた下部に
「It's in our heart and soil」と記されています。

~ カレラ・ワイン・カンパニー Calera Wine Company ~
1960年代にエール大入学後、オックスフォード大に留学し人類学を修めた
ジョシュ・ジェンセンは、留学先の英国にてブルゴーニュワインに魅せられ、
ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティの門を叩きました(収穫、通訳が主な仕事)

帰国後はブルゴーニュのコート・ドールに似た土地を車で探し始めてから2年、
ギャビラン山脈のマウント・ハーランに石灰岩が露出した斜面を発見しました。
(砕石工場で電気も水道もありませんでした)

当時の米国はテロワールより天候というムード、ピノノワールブルゴーニュ
越えるワインはないと言われた中、ブルゴーニュ式を貫きAVA認定を受けます。
Mt.ハーランは3つのマイクロクライメート(局地的気候)があり、
畑を3つに分けカレラの重要人物達を名付けました。

ジェンセン(14エーカー)リード(5)セレック(5)ミルズ(12)ライアン(13)
※1エーカー=63.61m×2平方m

伝統を重んじ可能な限り自然を目指しつつ、グラヴィティ・フローを導入するなど
技術革新にも積極的です。「カレラ」とは畑のはずれにありスペイン語で「石灰窯」の意。
ワイナリーのシンボルで、ラベルにも見られます。

デュジャックのジャック・セイス(Jacques Seysses)氏は答えました。
「10~15年熟成のピノノワールを比べると、最良のブルゴーニュワインに叶うのはカレラだけ」
セイス氏は1941年生まれで、年も近く気が合うのかもしれませんね。

~概略~
1944年 歯科医の息子として誕生
1970年 ロマネ・コンティ社で仕事に携わる。
1971年 デュジャックで造りに関わる
1972年 帰国
1975年 葡萄の植樹(DRCを再訪し持ち込んだ?との噂)
1977年 完全な重力流動システム(グラヴィティ・フロー)完成
1978年 初年度のワインが誕生。
1982年 カリフォルニア初「ヴィオニエ」を植樹
1984年 ミルズの葡萄を植樹。(初の「シャルドネ」を含む)
1990年 マウントハーランがアペレーション認定
2002年 5番目の単一畑「ライアン」リリース
2006年 ワイン&スピリッツ誌「ワイナリー・オブ・ザ・イヤー」に輝く
2010年 セレックがパーカー98点(カレラ史上最高得点)を獲得
2010年 6番目の単一畑「ド・ヴィリエ」リリース

白品種はシャルドネヴィオニエに続きアリゴテの栽培も開始しています。

~情報は2011年に加筆しました~

●カレラ・マウントハーラン ピノノワール 2008 Mount Hrlan Pinot Noir
セントラルコーストとは違い、自家畑(エステート)の葡萄を選りすぐって作るセカンドワイン的な位置。2006年産はDancyu「世界のピノノワール5000以下部門」ピノノワール大賞。

●カレラミルズ Calera Mills
1984年に植えられ、友人であるエヴェレット・ミルズの名が付けられました。
標高2200~2300フィートのハーラン・クリークへと傾斜する南に面した穏やかな斜面。
色はレンガとルビーの中間でワイン好きなら想像通り。
フランスのピノとは異なり低酸。タンニンの角が取れた癒し系が女子にも好評です。

●カレラリード Calera Reed
リード氏は投資家で、家族ぐるみの付合いがあった友人。北~北東に面し、
毎年一番最後に熟すヴィンヤードですが、ミネラリー(少し硬め)なので熟成向きといえます。

●カレラジェンセン Calera Jensen
1975年に植えられた13.8エーカーの土地。父・スティーブン・ジェンセンにちなみ命名されました。
ミルズより一回りスケールの大きさを感じるのはミネラルによるものでしょうか。
うっとりするほど苺、紅茶の香りに溢れブルゴーニュのグラン・クリュを髣髴させます。
実はエステートもので生産量が最も多いのはジャンセン。

●カレラセレック Calera Selleck
1975年に植樹、歯科医のジョージ・セレック博士(父・スティーブンの友人)から命名
ジョシュをワインの世界に導いた方だそうです。
直接、ジョシュから注がれた感激を抜きにしても素晴らしい香りと凝縮感に絶句。
ジェンセン以上に美味しいし、長期熟成の可能性も秘めています。
ブルゴーニュなら3倍以上の価格でも不思議ではないでしょう。年産300ケース前後

●カレラド・ヴィリエ Calera De Villiers
ジェンセン、セレック、リード、ミルズ、ライアンに加わる第6の自家畑。
ジェンセンの西、ミルズの北に隣接し、午前中の陽光を浴びる斜面に位置します。
ロマネ・コンティに挑むカレラ・ワイナリーの物語」著者
マルク・ド・ヴィリエ氏に敬意を込め名付けられました。

栽培品種:シャルドネヴィオニエ、ピノ・ノワールのみ
■収穫:手摘み、除梗なし ■生産:天然酵母、パンチダウン、樽発酵、無濾過瓶詰
■熟成:約10ヶ月間シュールリー


~カレラ在庫・情報が古くなったので2011年5月に更新しました~

●ライアン、ミルズ、リード、ジェンセン、セレック2006年 http://www.yoshidawines.com/product/536

●カレラセレック Calera Selleck 2007年 http://www.yoshidawines.com/product/838