vintagewinesのブログ

歳を重ねたワインが大好きです(^^)

ボジョレー・ヌーヴォー 2009年産がやってくる

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皆さん、お待たせ!もうすぐフランスから晩秋の恵みが届きます。

ボジョレー・ヌーヴォー 2009年産」

現地からペットボトル・ヌーヴォーに関する怪しげな噂などが流れる中、
これからもずっと私が推薦するのは自然派のスローワイン。

彼らは商業主義を排し全て手作業で、農薬、化学肥料、人工酵母も用いず
ストイックなワインを生産し、本当の意味でその年の出来を反映します。
本当に良いものは手作業が多く、大変なコストがかかります。

そして、不作でも品質の均一化を求めず、誤魔化さない精神が潔い。
ラベルも決して華やかではなく地味です。

葡萄の出来を確かめるだけでなく、天の恵み…大地の力…
人(生産者)の情熱や感謝の気持ちも感じ取っていただけると嬉しく思います。


解禁日は11月19日…さぁ、もうすぐお祭りですよ!


.ザルヴィエル ヴァン・ド・ヌーヴォー 元詰め(南仏)直輸入
究極のコストパフォーマンスを誇る南仏のヌーヴォー


▲献礇鵝Εロード・ラパル(ラパリュ) ボジョレー・ヴィラージュ ヌーヴォーV.V.
世界No1ソムリエがヌーヴォー最高の生産者に選んだこともあります。
(現地訪問以来のファンです。写真の男が彼)有機栽培

フィリップ・パカレ ボジョレー・ヴァン・ド・プリムール 
ごぞんじ、DRC(ロマネコンティ社)からの招聘を断った男…
天然酵母ビオディナミ自然派

ぅ檗璽襯棔璽如.椒献腑譟次Ε凜ラージュ・ヌーヴォー 店頭販売のみ

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アンティークボトルが可愛い。安定度抜群。

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深い色合い、充実した果実味。ヌーヴォー・コンクール1位を獲得したこともあります。

Дぅス カリフォルニア・ヌーヴォー
甘口ヌーボーなので普段飲まない方に推薦。


ブログで長い説明は割愛いたしますが、
全てのワインは↓で写真や詳細が見られます。
http://www.yoshidawines.com/product-list/9


今まで人気生産者の完売が早すぎたので
2009年は生産者を厳選し、その分厚めに仕入れてみました。

解禁まで飲めないため、何とも言えませんが特に´↓は
苦難の年も印象が非常に良かった生産者。

(ちなみに、ここ10年で「本当に」優秀な年だったのは
1999年,2000年,2003年,2005,2006年という印象があります。)

蔵の情熱が反映された各ヌーヴォーの味に自信あり!


最後にラパルのジャン(写真左のナイスガイ)のレポートが、我々にヌーヴォーを紹介してくれている
熱き男、パリ在住・伊藤氏のブログにあったので、葡萄の出来も含め転載させていただきます。

~以下~

8月27日 快晴 ラパリュは自然派のトップを切って収穫を開始

ボジョレ地区で最も早熟のブイイ山の南に畑~

今年は6月初旬より13mmしか雨が降っていない。
世紀の年と云われた猛暑2003年の乾燥度を超える勢いだ。
幸いにも冬に降った雨のお陰で地下の深いところには若干のストック水がある。
最終段階の葡萄が熟すのに水は大切な存在だ。

ラパリュは長年の自然栽培のお陰で根っこが地中深く入りこんでいる。
しかも葡萄の樹齢が最も若くても60歳を超えている。この程度の乾燥ではビクともしない。
順調に光合成がすすんで、糖度もアントシアン色素もバランスよく熟した。

『2003年の同じ時期にアントシアン・色素1500だった。今年はもう1600までいき2003年以上。
待っても得るものはないから収穫を決意した。』

畑はなだらかな丘の頂上にあり、朝から夕方まで一日中太陽が当たっている。
ブイイ山のお陰で温暖な微気象が存在し、ボジョレ中で毎年最も早くこの畑が熟す。

ワインは収穫が終わるまでわからないとよく云われる。こんな完璧な葡萄がとれたのは2005年以来。
毎年湿気で腐った葡萄をよく選別する必要がある。
今年は殆どない。猛暑の影響で少し焼け気味の葡萄がある程度だ。

特に07.08はベト病でやられた葡萄が多く 選別が大変な年だった。
他のボジョレ地区では約1週間後に収穫が始まる。その間に何が起きるかわからない。

ラパリュは最高の葡萄を収穫完了した。

ボジョレーヌーヴォーの原点はこのブイイ山の南側が元祖なんだ。
ボジョレーで最も早く葡萄が熟すのがこの地区。今でもよく覚えているよ、
お爺ちゃんができたてのワインの樽を馬車に乗せて、ヴィル・フランシュの町や、
リヨンの町のビストロに届けていたんだ。』

『その頃は解禁日なども決まっていなかったので、早くワインが仕上がったもの勝ち。
最も早く葡萄が熟す地の利は決定的に有利だった。
他の地区では仕上がるのが遅いので勝負にならなかった』


今年22人の収穫人を集めた。半分ぐらいは前年も収穫したメンバーだ。
ブルターニュ人、リヨンの学生、北フランスの若者などフランス中から集まってきた。
約2週間ほど続く。毎年おばさんの家を借りて収穫人のための宿舎として提供している。
朝、昼の食事はラパリュの奥さんが22人分用意する。この2週間は大変な作業だ。

自然派醸造中にSO2を添加しないので健全な葡萄のみを収穫籠に入れなければならない。
腐った葡萄が入ってしまうと雑菌が入ってワインがダメになってしまう。

だから、収穫初日の指導が非常に大切な仕事となる。
発酵中SO2を使用すれば殺菌されるのでこんな苦労をする必要はない。

でも、SO2を大量に使用すれば自然酵母も死んでしまう。自然酵母が土壌の本物風味を醸してくれる。
だからジャンクロードは2倍の労力がかかるけど完璧な葡萄のみを収穫するように収穫人に指導する。
本物の土壌風味のためだ。

収穫人は丸い籠を持ってひと房ひと房を壊さないように籠の中に入れる。

22人中、20人が収穫する役割、2人は収穫された葡萄をカジェットと呼ばれる
底の薄いケースに葡萄を詰めてトラックまで運ぶ役割、ポルトゥールとよばれる仕事だ。

葡萄をいかに潰さないで完璧な状態で醸造元まで運ぶか?が非常に大切な作業となる。

ポルトゥールは経験者のベテランが担当する。全体の流れやスピードをみての判断が必要だ。
収穫の仕事は体力的に実に厳しい仕事だ!スクワット運動を一日に500回以上はやる!

この姿勢から次の葡萄木までは立って移動しなければならない。
つまりスクワット運動の連続となり、一日の後半になると疲れがたまってくる。

皆で歌ったり、ふざけたりして勇気付けないとやってられない。

これでチームの雰囲気が一挙に明るくなって打ち解ける。
仕事はきついけど、楽しい2週間の合宿生活は良い思い出になる。
この収穫で知り合って結婚するカップルが多いのである。

葡萄を切るのはセカトゥールと呼ばれる特殊なハサミだ。慣れないと自分の指を切ってしまう。

さすがに、午後は腰が痛くて寸暇の休み時間は横になりたい。

初日が最もきつい。3日目からは体が慣れてくる。

葡萄園から葡萄園までの移動は集団トラックだ。

朝、7時30~12時まで、14時から18時まで収穫は続く。Tシャツに染みた汗を絞る。

一日の仕事が終わってトラックで宿舎まで帰る時は体は疲れているけど、最高の気分だ。

自然の中での仕事は、何故か充実感がある。帰りのトラックは歌を合唱だ!


いかがでしょうか?飲みたくなってきますよね!

追記:今年は数日で完売。。。2010年をお楽しみに(^^)